日本化粧品技術者会誌
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ケラチン繊維に対する酸化染料の染着メカニズム
上甲 恭平吉勝 友美
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2008 年 42 巻 3 号 p. 185-200

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抄録

本総説では, ケラチン繊維に対する酸化染料の染着領域や染着機構について検討してきた結果に基づき, 酸化染料の染着にとって細胞膜複合体が酸化染料の染着領域として働くだけでなく, 細胞膜複合体の組織成分および構造性が酸化染料の重合反応に重要な役割を果たしていることを解説するとともに, これまで広く説明に用いられてきた「未反応の染料中間体が繊維中に浸透拡散し, 繊維内部で溶液中と同様の反応が起こり発色・吸着する」とした染着機構ではない新たな染色機構について述べる。

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