2009 年 5 巻 5 号 p. 311-316
プロダクトの実装品質向上のためには、開発者の暗黙の了解でコードを記述するのではなく、コーディング規約を定め、規約に基づいてコードを記述することが有効である。SECでは、コーディング規約を策定している方を対象にした「ESCR※1:組込みソフトウェア向け開発コーディング作法ガイド[C言語版]」(以下、ESCR)を刊行した。本ガイドは、品質特性に対応して分類した作法と、それに対応するルール群から構成され、ルール群の中から必要部分を取捨選択することにより、目的に見合ったコーディング規約を策定することが可能となった。本稿ではコーディング作法ガイドのあらましを紹介すると共に、必要性などを論じる。