1990 年 34 巻 3 号 p. 114-118
西洋わさび幼苗を培養中に, 混入, 汚染したバクテリアが純粋分離された。このバクテリアは単独培養では色素を産生しないが, 西洋わさび幼苗と混合培養することにより赤紫色色素を産生した。この赤紫色色素は西洋わさび以外の植物幼苗とも混合培養することにより産生され, 西洋わさびに特異的なものではないことが解った。又, 西洋わさび幼苗とバクテリアの液体混合培養によって, 培養液中に産生される赤紫色色素は, 可視吸収スペクトルにおいて, 558nmに最大吸収波長を有する色素であることが解った。