日本生気象学会雑誌
Online ISSN : 1347-7617
Print ISSN : 0389-1313
ISSN-L : 0389-1313
心拍応答と気分の指標から見たラベンダー湯入浴のリラクセーション効果
宮島 成江森谷 〓阿岸 祐幸
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 34 巻 4 号 p. 131-138

詳細
抄録

湯温37-39℃の入浴 (微温浴) とラベンダー精油の経鼻腔吸入はそれぞれ鎮静作用を持つことが確かめられてきている.しかし, ラベンダー湯入浴 (ラベンダー精油の混入された微温浴) のリラクセーション効果に関しては, 実証的な研究がなされていなかったので, 本研究で, 青年男女を対象とし, 39℃, 15分間のラベンダー湯入浴中及び出浴後の変化を, 同じ温度と時間の対照湯入浴における変化と比較し, 検討した.2入浴条件の差は特に出浴後に認められた.出浴後, ラベンダー湯入浴では対照湯入浴に比べて, 男性の心拍数が有意に低下し, 女性の心電図R-R間隔変動係数 (CVR-R) 並びにNowlisの質問紙を基にして評価した快適性の気分が高まり, リラックスした状態にあったことが示された.

著者関連情報
前の記事 次の記事
feedback
Top