農業生産技術管理学会誌
Online ISSN : 2424-2403
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ニラのハウス栽培における土壌養分の変化と養分吸収特性
井上 勝広
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2010 年 17 巻 1 号 p. 1-6

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抄録

ニラ(Allium tuberosum Rottler)のハウス栽培における土壌養分の変化と養分吸収特性について検討した.収穫終了時の肥料成分の含有量は定植時に比べていずれも減少した.特に,窒素とカリウムの減少量が大きかった.1a当たり単収612kg(収穫回数4回)の場合,窒素,リン酸,カリウム,カルシウム,マグネシウムの養分吸収量はそれぞれ1a当たり4.4kg,1.3kg,7.0kg,0.6kg,0.5kgであった.無機養分と糖質の含有量は,定植3か月後から捨て刈り期(9月〜10月)にかけて急激に増加した.これらは効率的な施肥法と硝酸濃度を減らしたニラの生産に役立つと考えられる.

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© 2010 農業生産技術管理学会
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