農業生産技術管理学会誌
Online ISSN : 2424-2403
Print ISSN : 1341-0156
17 巻, 1 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 井上 勝広
    原稿種別: 本文
    2010 年 17 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 2010/07/15
    公開日: 2019/04/12
    ジャーナル フリー
    ニラ(Allium tuberosum Rottler)のハウス栽培における土壌養分の変化と養分吸収特性について検討した.収穫終了時の肥料成分の含有量は定植時に比べていずれも減少した.特に,窒素とカリウムの減少量が大きかった.1a当たり単収612kg(収穫回数4回)の場合,窒素,リン酸,カリウム,カルシウム,マグネシウムの養分吸収量はそれぞれ1a当たり4.4kg,1.3kg,7.0kg,0.6kg,0.5kgであった.無機養分と糖質の含有量は,定植3か月後から捨て刈り期(9月〜10月)にかけて急激に増加した.これらは効率的な施肥法と硝酸濃度を減らしたニラの生産に役立つと考えられる.
  • 青木 宣明, 馬 杰
    原稿種別: 本文
    2010 年 17 巻 1 号 p. 7-11
    発行日: 2010/07/15
    公開日: 2019/04/12
    ジャーナル フリー
    日長と温度処理がボタンの花芽分化と促成栽培に及ぼす影響について調査した.日長処理の結果,長日処理は短日処理より花芽分化が進んだ.また,促成栽培では,長日処理の開花率は短日処理より高く,切り花形質も優れた.長日条件下での温度の違いにより,花芽分化に有意的な差が生じ,促成での開花率,切り花形質は低温区が優れた.自然日長下での高温は低温に比較し,促成での開花率が低く切り花形質も劣る傾向が見られた.
  • 井上 勝広
    原稿種別: 本文
    2010 年 17 巻 1 号 p. 13-16
    発行日: 2010/07/15
    公開日: 2019/04/12
    ジャーナル フリー
    西南暖地のニラ(Allium tuberosum Rottler)のハウス栽培において,収量や品質に及ぼす株養成期間の影響について検討した.ニラのハウス栽培では株養成期間が長い(地上部の捨て刈り時期が遅い)ほど,出荷時期は遅れるものの,収量と品質は向上した.株養成期間が150日〜190日の区において農業所得が多かった.最も単価の高い12月に出荷する場合は株養成期間が150日となったが,最も多収で高品質になる株養成期間は190日であった.
  • 土本 浩之, 大西 政夫, 門脇 正行, 伊田 圭佑, 岡田 憲章, 河原 克明, 山根 研一
    原稿種別: 本文
    2010 年 17 巻 1 号 p. 17-21
    発行日: 2010/07/15
    公開日: 2019/04/12
    ジャーナル フリー
    莢先熟状態の黒ダイズ品種丹波黒の年内出荷を目指し脱粒機で脱粒作業する場合の最適収穫時期の検討を行った。通常収穫日の30,21,10および0日前に収穫する4収穫時期処理、通常収穫日の30日前に摘葉し,収穫日まで立毛状態とした立毛時摘葉区,収穫直後に摘葉した乾燥時摘葉区および無摘葉区の3摘葉処理,収穫直後に屋外で自然乾燥後,機械脱粒する区とハウス内で自然乾燥後,手脱粒する2乾燥脱粒処理を組合わせた試験区を設けた.屋外乾燥区のm^2当たり粒数はハウス内乾燥区のものより,有意に低くなったものの,収量に有意差はなかった.30日前収穫では精粒歩合は有意に低下したが,摘葉処理が収量に及ぼす影響は認められなかった.以上より,莢先熟状態に陥った黒ダイズにおいて,通常収穫時期とほぼ同程度の収量を達成しながら,十分な乾燥期間を確保するには,通常収穫期の約20日前に収穫し,摘葉せずに屋外で自然乾燥すれば良いと考えられる.
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