1995 年 2 巻 1 号 p. 31-37
スギ,ヒノキからなる樹皮ベッド材の熱伝導率と樹皮ベッド材の温度,みかけ密度,繊維のサイズ,体積含水率などとの関係を円筒による非定常法により明らかにした。1.樹皮ベッド材の熱伝導率は,絶乾の状態を除いて平均温度の増加とともに増加し,試料のみかけ密度の増加とともに減少する傾向を示した。2.樹皮ベッド材の熱伝導率は,樹皮繊維の大小にかかわらず,ほとんど一定であった。3.熱伝導率は,樹皮ベッド材の体積含水率が5%までは,わずかに増加が認められたが,その後,熱伝導率は体積含水率の増加にほとんど影響されなかった。樹皮ベッド材の熱伝導率は,0.12〜0.23[W/(m・K)]の範囲にあり,ロックウールに比べて約1/3程度であった。