農業生産技術管理学会誌
Online ISSN : 2424-2403
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非接触によるトマト苗の選別に関する基礎研究
谷 光岩尾 俊男青木 宣明林 圭〓
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1995 年 2 巻 1 号 p. 39-45

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抄録

本研究は,苗の自動選別システムを開発するための基礎研究として,画像処理装置とレーザ光センサを用いてトマト苗の生長計測を行い,計測されたトマト苗の特徴量により苗自動選別の可能性について検討し,次のことが明らかになった。1.苗の画像は,色度分布の差により検出できる。2.展開葉数が本葉2から6枚までの生育初期,苗の水平投影面積を測定することにより苗の実際面積と地上部生体重の推定が可能である。苗の水平投影面積は,生体重の代わりに評価因子となり得るものである。3.苗の横投影画像の平均面積と生体重との間には,高い相関関係があり,苗の縦横比及び横投影画像の面積により徒長苗と老化苗の検出が可能であると考えられる。4.茎径は,生体重との間に相関関係があることから,苗を自動選別する際,一つの有効な判別要素として利用できるものと考えられる。

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© 1995 農業生産技術管理学会
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