生産管理
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研究論文
逆上がり成就率向上につながる教育指導の生産性
―教育指導の生産性向上につながる指導法の確立―
田中 光藤井 勝紀渡部 琢也
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2019 年 26 巻 1 号 p. 49-54

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抄録

逆上がりは,学齢期における体育授業の中でシンプル且つ,達成感が強い教育教材である.先行研究において逆上がりは運動センスの判断材料,成熟度のバロメーターとなりうる可能性が提唱できた.そこで,本研究では,逆上がりの教育的指導の生産性を高めるための提案として,逆上がりの成就率向上につながる効率的な指導をマネジメントする方法を模索することを目的とする.逆上がりパフォーマンス向上のための指導法を探求するため,逆上がりの運動構造を解析し,できるだけ早期に習得できる課題を設定,考察を試みた.習得時期について検討を試みた結果,運動習得の適時性からも4歳~6歳の幼児期が望ましく,鉄棒に腕を曲げた状態でぶら下がり持続する力が,逆上がりのパフォーマンス向上には必要不可欠な要素という知見が導かれた.この要素を向上させる運動遊びを,幼児期にできるだけ多く実践することが逆上がり習得のための教育指導の生産性向上につながると考えられる.

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© 2019 一般社団法人日本生産管理学会
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