2022 年 29 巻 1 号 p. 131-137
近年,製造業では,より多品種少量生産の重要性が増してきた.これにより,間接費の増大並びに量産効果の把握の困難が原価計算や原価見積もりにおいて重要な課題となっている.間接費を正確に把握できる手法として時間主導型活動基準原価計算が提案されている.また,IoT技術,シミュレーション技術の発展によりデジタルツインといった仮想空間と現実空間を相互に連携することによる高度な生産管理技術が発展しつつある.本研究では技術営業支援システムにおいて生産シミュレーションと原価計算を連携させることによって,納期見積もりと連動できる原価見積もり法の提案と検証を行った.