生産研究
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研究速報
信号付横断歩道における歩行者クリアランス時間設定方法の日米比較
井料 美帆
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2014 年 66 巻 4 号 p. 345-349

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抄録

現在の日本の歩行者青点滅表示は,横断歩道上の歩行者が横断歩道を渡りきるのに必要な時間を確保していない.にも関わらず,多くの歩行者が青点滅開始後に横断歩道に駆け込み,青点滅終了時までに渡り切れないという安全上の問題がある.本稿では,日米の歩行者現示設定方式の比較を通じ,日本の歩行者赤・車両青時間の存在が,左折需要の小さい横断歩道における青点滅開始後の歩行者の横断を助長している可能性を示した.また,米国の歩行者現示設定方式を適用することで,青点滅後の残留歩行者を減らしつつ,サイクル長を減少させられる例を示した.

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© 2014 東京大学生産技術研究所
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