2015 年 67 巻 1 号 p. 65-70
近年,水力発電所の水車の開発では,部分負荷から全負荷までの広範囲な運転条件を対象としている.部分負荷の運転条件ではキャビテーションが発生し,流れが不安定な状態になり,最悪の場合,発電所全体を損傷する可能性がある.本論文は,FrontFlow/blue に沖田のキャビテーションモデルを実装し,その特性について調べた.まず,基礎検証としてクラーク-Y11.7 翼まわりの流れを対象にLES 解析を行い,その特性を調べた.次に,部分負荷条件(65%BEP)のフランシス水車を対象に,その予測性能について調べた.