2019 年 71 巻 1 号 p. 47-50
直径0.6 mm のファイバースコープで直径1 mm のドリル孔を観察することによるコンクリートの中性化深さ測定手法を提案した.まず,ドリル孔壁面に,フェノールフタレイン溶液を噴霧した際の呈色を,ファイバースコープで鮮明に観察できることを確認し,続いてファイバースコープの先端から観察対象までの距離の決定方法を検討した.そして,提案手法をコンクリート供試体やモルタル供試体に適用し,中性化深さを測定した.切断面においてノギスで測定した中性化深さとの比較を行ったところ,提案手法が十分な精度を有することが確認された.