2023 年 75 巻 4 号 p. 263-267
堆積岩,特に泥岩は,乾燥・湿潤作用を受けると風化が促進(スレーキング)し,深刻な斜面崩壊・地盤沈下の原因となる.本研究では,泥岩礫質土を含む4種類の地盤材料を用い,従来のオエドメータ試験機を改良して,温度変化を伴う乾湿繰り返しが所定の応力条件下における供試体の沈下特性に及ぼす影響を検討した.また,乾燥/湿潤サイクルに伴い変化する土粒子強度の計測も実施した.その結果,最初の湿潤時とその後の乾湿繰り返しにおける沈下挙動と土粒子強度は,それぞれ応力条件と試料の空隙率に支配されることがわかった.