2025 年 77 巻 2 号 p. 139-144
建築情報モデル(BIM)の利活用を拡大する方策として,設計されたが実現しなかった建築(アンビルト)のモデル化「UnBIM」を提案する.既存建築のBIMモデル化「ExBIM」と並び,UnBIMは建築情報の価値拡大に重要な役割を果たす.具体的には,情報文化遺産へのアクセス性を高め情報集約に寄与するほか,公開・再利用に重点を置いたアーカイブズの充実にも貢献する.本報では建築家・池辺陽の住宅No.80, 84を事例としてデジタルモデル化を試み,その理解と解釈に必要となるパラデータの扱いを含めて詳述した.