石油学会 年会・秋季大会講演要旨集
第37回石油・石油化学討論会 (札幌)
セッションID: 1A01
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水素製造
自己再生型メタン水蒸気改質用微量貴金属ドープNi/Mg(Al)O触媒
*竹平 勝臣李 ダ林宍戸 哲也近江 靖則佐野 庸治
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抄録

ハイドロタルサイトが有する"memory"効果を利用して、Ru、Ptなどの貴金属をドープしたNi/Mg(Al)O触媒を調製し、メタンの水蒸気改質反応に用いた。燃料電池用の水素製造を考慮して、daily start-up and shut-down(DSS)運転を行いつつその耐久性について検討した。このNi触媒はメタン水蒸気改質において、耐酸化性、耐コーキング性を有するばかりではなく、シンタリングに対しても高い耐久性を有することが分かった。この耐シンタリング性は、Niが酸化されたときにNi(O)とならずにMg(Al)Oペリクレース中にNi(II)として取り込まれ、また貴金属上からスピルオーバーした水素により還元されてNi(0)となる、つまりNiの酸化・還元が可逆的に進行し、このことにより活性なNi金属微粒子が常に触媒上で自己再生されて高い活性が維持される。また、スチーミング処理によって強制的にシンタリングさせたNi触媒でもDSS反応中にNi金属粒子が再分散され、活性が再生することが分かった。

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© 2007 公益社団法人石油学会
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