抄録
数種類のタイプと炭化水素基を変化させたZDDP添加油を用いてピンオンディスク型トライボメータによる摩擦-すべり速度特性を評価した。その結果、すべり速度0.001m/sから0.1 m/sでのすべり速度に伴う摩擦係数の変化は、セカンダリータイプとアリールタイプでは負勾配を、プライマリータイプの直鎖アルキル基は正勾配を、分岐アルキル基はフラットな曲線を示した。試験後の摩耗面の表面形状をSPMを用いて観察した結果、いずれも山部が絶縁性を示すことからトライボ膜の生成が示唆された。またフォースカーブの測定結果から、セカンダリータイプの方がプライマリー直鎖アルキル基のZDDPの潤滑面より大きな傾きを示した。