抄録
MoO3とHZSM-5を物理混合して6.9wt%Mo/ZSM-5を調製した。この触媒を773Kで焼成した後、773-1173Kで水素還元してメタン脱水素芳香族化反応に用いた。Mo/ZSM-5の触媒特性は水素還元により変化し、1073Kで水素還元した触媒が最も安定した活性を示した。安定性が低い触媒ではエチレン生成速度が経時的に増加した。NH3-TPD測定で、Mo/ZSM-5の固体酸性が水素還元温度の上昇とともに低下することが示された。このことより、固体酸性の低下が触媒活性を安定化させる原因の一つであると推測した。