抄録
パイロクロア型酸化物は高い酸化力、高温での優れた熱安定性を持つなどの特徴から酸化触媒への利用が期待されている。本研究では、酸化反応に高い活性を示す銅をパイロクロア型酸化物の構造内に含有させることにより、より酸化性の高い触媒となると考え、新規組成の銅含有パイロクロアの調製を行った。得られたパイロクロアを、CO酸化反応により性能評価したところ、銅の含有により酸化活性の向上が認められた。次いで、現在貴金属系の触媒が用いられているディーゼルエンジンから排出される粒子状浮遊物質の燃焼除去触媒への応用を検討した。