抄録
本講演では、電子供与体としてNADPH、光増感剤としてクロリン-e6亜鉛錯体、電子伝達体としてメチルビオローゲン及び2種類の酵素、アルデヒド及びアルコール脱水素酵素からなる人工光合成型光レドックス系を用い、可視光照射により作動する酢酸-エタノール変換反応を試みた。 NADPH (3.3 mM)、クロリン-e6亜鉛錯体(100 μM)、メチルビオローゲン (12 mM)、 アルデヒド脱水素酵素 (0.22 μM)、 アルコール脱水素酵素 (6.7 nM) 及び酢酸ナトリウム (30 mM)を含む溶液に150分可視光照射した結果、1.4 mMのエタノールが生成することがわかった。