抄録
0.3 MPa塩素雰囲気下で黒鉛と塩化白金(PtCl4)を450℃で処理することで黒鉛層間にPtCl4種を挿入し、黒鉛層間で還元することで黒鉛層間に1-3 nmの厚みを持つ白金ナノシート(Pt-GIC)を調製した。323 K、H2圧5 MPa、CO2圧10 MPaの条件で、シンナムアルデヒドの水素化反応を黒鉛担持白金触媒(Pt-Gmix)とPt-GICで比較した。反応時間90 minでは、Pt-GICによるシンナミルアルコール収率は26%でPt-Gmixでは16%であった。層間にある白金はC=O部の水素化に有効であると考えている。