産業連関
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【特集マクロモデル特集】
リンダー仮説の検証
アジア国際産業連関分析
矢野 貴之小坂 弘行
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2010 年 18 巻 1-2 号 p. 63-70

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抄録
供給要因である要素賦存度に基づいて貿易パターンを説明するヘクシャー=オリーン・モデルに対して需要要因により説明するリンダー仮説がある.本稿では,1985-1990-1995-2000 年接続アジア国際産業連関表を用い,アジア太平洋地域内での工業製品の二国間貿易がリンダー仮説により説明されるか否かを需要項目別に検証した.得られた 結果は,肯定と否定が混在するものであった.全ての需要項目についてリンダー仮説の符号条件を満たすのは輸入国が中国の二国間貿易のみで,アジア太平洋地 域内の二国間貿易についてリンダー仮説は基本的に棄却されることが明らかとなった.
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© 2010 環太平洋産業連関分析学会
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