繊維製品消費科学
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「企業の社会的責任」に対して学生たちが抱くイメージ
辻 幸恵
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ジャーナル オープンアクセス

2012 年 53 巻 12 号 p. 980-987

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抄録

最近,我々はCorporate Social Responsibilityという言葉を新聞やテレビなどから聞くことが多くなった.そこでCorporate Social Responsibilityについて,どのようなイメージを大学生たちが持っているのかを調査した.その結果,企業の社会的責任という言葉を説明できる大学生たちは6.6%であった.大学生たちからみた社会的責任という言葉のイメージは「不正をしない」「災害時には支援をする」「環境を守る」等であった.企業の社会的責任という言葉と内容までを知っている大学生は5.0%,言葉の意味は知っているが内容までは知らない大学生たちは12.5%,聞いたことがあるが言葉の意味まで知らない大学生たちは33.0%,知らない大学生たちは49.5%となった.大学生たちは「医療・化粧品」産業に対して「価値ある製品・サービスの提供」や「社会的活動」を望むことがわかった.逆に「商社」に対してはあまり望むことはない結果となった.これらの結果から考えられることは,我々は企業の社会的責任を教育機関で教育する必要があることである.そして,学生たちは社会的責任を身近なところから実践できるように,具体的事例を企業から多く学ぶべきである.若者たちは社会的責任を考える必要がある.なぜならば,彼らは消費者であると同時に,将来は企業に属する人間だからである.

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© 2012 一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
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