繊維製品消費科学
Online ISSN : 1884-6599
Print ISSN : 0037-2072
ISSN-L : 0037-2072
寝具の防燃性に関する研究
大林 直美古里 孝吉岡田 邦子
著者情報
ジャーナル フリー

1979 年 20 巻 1 号 p. 30-36

詳細
抄録

寝具, 特にふとんの燃焼性について, わたの燃焼温度測定および, 45度メセナミン法によるふとんの燃焼性試験の2観点から検討を行った.
1) わた6枚重ね中, 3点の温度上昇曲線を得, 熱的特性を調べたところ, 綿, 綿・アクリル系, 綿・ポリエステルと, ポリエステル, アクリル系の2つのグループにわけることができ, 綿・アクリル系の熱移動性が低かった.
2) 45度メセナミン法のふとん燃焼性試験の結果, ふとんの燃焼性は側生地の燃焼性に大きく左右され, アクリル系わたは, 側生地との間に空間ができるため, 燃えやすくなるという現象がみられた.
3) 燃焼性能のみを考えれば, 中わたが何であるかにかかわらず, 側生地が難燃性であれば, ある程度ふとんの燃焼性を低下させることが期待できる.

著者関連情報
© 社団法人 日本繊維製品消費科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top