1994 年 35 巻 1 号 p. 34-40
4種のビニルスルホン系反応染料で染色した綿布の光-汗複合堅ろう度を, 酸性及びアルカリ性汗によるJIS法とATTS法, ミズノ法及び乳酸法で調べ, その試験方法の有用性を評価した.また, これらの試験の中で, 複合効果による変退色のpH依存性も調べた.JIS法は基質濃度が低いため, 光-汗複合堅ろう度を全く評価できない.ATTSアルカリ汗と乳酸法が, 次にミズノ法が最も良く染料の特性を判別できる.JIS法よりも基質を適当な濃度まで上げると, 高い光-汗堅ろう性をもつ染料を判別することができる.