繊維製品消費科学
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織物および編物のプリーツ加工について
菅野 留吉
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1963 年 4 巻 4 号 p. 210-220

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抄録

プリーツ製品は機械プリーチングおよびハンドプリーチングによってつくられる, それらの方法の概要を述べた.
本研究において, つぎのような結果が得られた.プリーツ保持性は平行ヒダに折目を付ける場合は糸密度が多くなるとよくなっている.ところが, バイアスプリーツにおいては織物のタテ糸, ヨコ糸の密度の差によって影響されるものである.また, タテ, ヨコ方向の収縮率が不均斉のためにウエーブが発生する傾向が認められた.
湿熱セットは乾熱セットに比してシャープなヒダが得られる.また, 洗たく性もすぐれている.しかし, 湿熱セットの場合は変色が多いことが認められた.
編物のプリーツ加工においては, 伸び率がプリーツ性に大きく影響し, 伸び率が多い時はよいプリーツが得られた.バンロンのような伸縮性かさ高加工糸の編物のプリーツ加工においては, 170℃の低温度で熱処理された場合はよいプリーツ性が得られることがわかった.

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© 社団法人 日本繊維製品消費科学会
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