繊維製品消費科学
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枕の高さ変化が頭圧分布に及ぼす影響
棚橋 ひとみ渋谷 惇夫
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1999 年 40 巻 2 号 p. 120-127

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抄録
睡眠に影響を与える枕について, 頭圧分布の観点から研究を行った.素材の違い, 枕の高さが頭圧分布に与える影響について, ウレタン枕, そば枕, 羽毛枕, 水枕の4種類を用い, 高さは, 水枕を除いて, 3cm, 7cm, 11cmに変化させて実験をした.頭圧分布測定には, 感圧シートを用いた方法と, 歪みゲージセンサを用いた方法の2通りで行った.
以下に結果について述べる.
1) 感圧シート, 歪みゲージセンサのどちらの方法でも, 静的な圧分布の把握ができた.
2) ウレタン枕における頭圧分布は, 狭い範囲に大きな圧力が分布した.
3) 頭の動きに追従した圧力変化を捕らえるのには, 歪みゲージセンサが有効であった.
4) 水枕は, 頭の動きに応じた圧力分布の変化を示さなかった.
5) 心地よい枕は, 圧力が狭い範囲に集中せず, かつ, 頭の動きに追従した圧分布を捕らえることであると言える.
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© 社団法人 日本繊維製品消費科学会
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