繊維製品消費科学
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化粧に関する研究 (第5報)
―化粧行動の文化化と化粧意識の社会化の一過程としての人物・メディア接触の検討―
平松 隆円
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2005 年 46 巻 11 号 p. 711-724

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抄録

本研究は, 次の点を目的とし, 男女大学生741名を対象に質問紙調査を行った.すなわち, 化粧行動の文化化, 化粧意識の社会化の一過程としての人物・メディア接触の検討である.
要約すると結果は以下の通りであった.
1) 化粧行動において, 男性では『TV』が『スキンケア』『髪ケア・髪メイク』を, 『美容情報』が『メイクアップ』を, 『異性』が『不可逆的髪加工』『髪ケア・髪メイク』を規定していることがわかった.他方, 女性では『新聞』が『スキンケア』『メイクアップ』を, 『TV』が『メイクアップ』を, 『雑誌』や『家族』が『不可逆的髪加工』を, 『異性』が『メイクアップ』を規定していることがわかった.
2) 化粧意識において, 男性では『美容情報』が『魅力向上・気分高揚』『必需品・身だしなみ』を, 『異性』が『魅力向上・気分高揚』を, 『新聞』が『必需品・身だしなみ』を規定していることがわかった.他方, 女性では『美容情報』『雑誌』が『魅力向上・気分高揚』『必需品・身だしなみ』『効果不安』を, 『TV』が『必需品・身だしなみ』を, 『新聞』が『効果不安』を規定していることがわかった.

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