2009 年 71 巻 2 号 p. 137-140
吹雪計には,風で運ばれる雪の質量を計測する方法と,雪により変わる光の性質を計測する方法がある.最近画像処理も吹雪による視程計測に加わり,吹雪観測に使われているほか,雪粒子がセンサーに衝突する際の音による新たな吹雪計測も試みられている.いずれにせよ,吹雪計で測定できるのは狭い場所であるうえ,その多くは短時間でしかない.そうした制約のある,吹雪現象の測定資料を正しく理解するには,吹雪現象の積分とも言える,吹きだまりや着雪などを見て,その過程を想像する洞察力を鍛える事が望ましい