前報(山崎ほか,1991)で示した積雪の変成をシミュレートするモデルの検証を行った.まず,山形県蔵王坊平において,気象および積雪断面の観測を行いモデルを適用した.積雪温度・含水率のプロファイルなどの日変化およびアルベードの計算は観測とよく対応した.さらに,北海道大学低温科学研究所の気象データ,積雪断面観測データと札幌管区気象台の気象データを用いて90日間の長期積雪変成過程のシミュレーションを行った.モデルは,アルベード,積雪深,積雪水量,積雪密度プロファイルの長期間にわたる変化をおおよそ再現することがわかった.