環境科学会誌
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一般論文
廃棄物焼却熱の産業での活用を推進するための情報共有と安定需給に関する検討
藤井 実 大西 悟牧 誠也岡寺 智大後藤 尚弘
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2022 年 35 巻 5 号 p. 282-291

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抄録

気候変動防止のために,カーボンニュートラルの早期実現に向けた動きが国内外で加速している。廃棄物焼却施設から製造工場への蒸気供給が一般的に行われるようになれば,産業セクターからのCO2排出の効率的な削減と,廃棄物の高効率な活用の観点から有効であるが,国内では実施がほとんど進んでいない。そこで,事業の潜在的な関係者との情報共有によって,蒸気供給の事業化を促進することができるかを検討・実証することと,事業化にあたっての障壁となる,蒸気の安定供給の仕組みを提案し,その経済性の評価を行うことを目的に研究を行った。情報共有及び面談を行った40機関のうち37機関は事業化に高い関心を示し,そのうち2021年12月1日現在で28機関が,実現可能性調査の実施もしくは支援を行っており,事業化に向けた取り組みの促進が可能であることが分かった。また,蒸気の安定供給の仕組みについては,経済的に導入可能なものとなり得ることを示した。

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