抄録
住宅用給湯設備の設計目標を明確にするための第1段階として,一般居住者に対し使用感の面での問題点の抽出を目的としたアンケート調査を実施した.調査方法は留置法で公団・民間住宅計21地区に配布し,有効回収数は夏期調査(1986年8月上旬〜10月上旬)が477票,冬期調査(1987年2月上・中旬)が319票である.分析結果として,湯温・湯量については低温の湯の必要性,使用感には流量不足,湯温変動が影響することなどを導き,また水栓・追いだき装置などの使用感,シャワ,食器洗浄,洗面などの行為面での実態を把握し,現在の給湯設備における問題点や今後研究・検討すべき点などを明らかにした.