自動不具合検知・診断技術は、空調システムの設計性能を維持し、エネルギー消費を削減する上で不可欠な技術である。しかし現状、空調システムにおける機器情報の管理が分散化しており、機器構成に対応した AFDD アプリケーションの開発には多大な時間とコストを要する。課題解決のために、本研究ではセマンティックデータモデルを活用し、統一されたデータ基盤を構築する手法を提案する。さらに、デ ータ駆動型 AFDD アプリケーションを自律的に構築するフレームワークの提案により、空調システムにおけるデータ利活用を推進し、運用管理の効率化と省力化に寄与することを目指した。本提案により、設備業界全体における AFDD アプリケーションの普及が促進されることが期待される。