空気調和・衛生工学会 論文集
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石綿繊維の自動計数システムの開発に関する研究 : 第2報-カスケードインパクタ,熱処理および酸処理を用いた試料作成
井上 義雄加賀 昭和山口 克人
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1995 年 20 巻 57 号 p. 23-34

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抄録
作業環境中の石綿繊維濃度測定の試料作成には,メンブランフィルタ法が用いられている.しかし,一般環境および室内環境中には,微細粉じんをはじめ非石綿繊維状物質が多数含まれ,粉じん全量をろ過する従来の試料作成法では,明りょうな計数試料は作成できない.本研究では,粉じんの捕集に,計数を妨げる微細粉じんの混入を防ぎ,計数に必要な繊維状物質を捕集するため,同一分離径のインパクタを直列接続した慣性集じん法を採用し,その捕集効率を得た.また,捕集粉じん中の非石綿繊維状物質を除去するため熱・酸処理を施した結果,日常生活から発生する合成・植物性・動物性繊維のほか,一部の鉱物性繊維が除去できた.
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© 1995 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
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