抄録
回転式全熱交換器用のエレメント内の吸着・脱着を伴う熱交換の周期的プロセスを数値的に解析することにより,各回転角度での処理空気および排出空気の出口温度,水蒸気濃度,およびエンタルピーの値を予測する方法が述べられている.これらの結果は夏期の気候条件での実測値とよい一致を示している.さらに,回転数0.1,0.27,0.35s^<-1>,流入空気速度が0.3,0.65,1.04,1.37m/sとそれぞれ変化する場合について,温度効率,湿度効率およびエンタルピー効率が,夏期の気候条件での実測値と比較されている.個々の傾向が一致するだけでなく,それぞれの効率の特徴も述べられている.