空気調和・衛生工学会 論文集
Online ISSN : 2424-0486
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給湯用ポリブテン管の長期耐久性に関する検討
北尾 幸市鶴田 秀和藤藁 貴夫西野 克彦
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2002 年 27 巻 84 号 p. 1-14

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抄録

樹脂管は温水配管の分野で重要な位置を獲得しつつある。本論文は給湯用ポリブテン管の内圧クリープ試験結果,酸化防止剤の拡散解析及び環境条件の加速評価方法を示す。内圧クリープ試験は,内側は熱水,外側は空気の条件にて,80〜120℃の温度範囲で60000時間以上にわたって実施された。クレイズによる破壊(ステージI及びII破壊)から酸化劣化による破壊(ステージIII破壊)への遷移を評価し,設計フープ応力に及ぼすステージIII破壊の影響について検討した。酸化防止剤の濃度プロファイルから酸化防止剤の管外部への移動・消失を定量的に評価し,ステージIII破壊に及ぼす環境条件の影響はビオー数により記述されることが分かった。また,フィルムを用いた環境条件の加速評価試験の有効性が示された。

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© 2002 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
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