空気調和・衛生工学会 論文集
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実大居室模型を用いた再循環空気存在下の規準化居住域濃度の測定と数値予測
菊池 世欧啓小林 信行伊藤 一秀
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2004 年 29 巻 92 号 p. 143-150

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抄録

空気調和・衛生工学会のHASS102換気規準では,室内の換気効率(=排気濃度で無次元化した居住域平均濃度,規準化居住域濃度C_n)を考慮した換気設計を推奨している。更に2002年に規格化されたHASS115室内換気効率の現場測定法では,設計段階で用いた規準化居住域濃度C_nの現場測定を行い,予測精度を検証することも推奨している。本研究では,HASS115に示されたStep-up法およびStep-down法による居住域平均空気齢の測定法に従い,単室の実大居室模型を対象として規準化居住域濃度を測定する。あわせて空調吹出空気に含まれるReturn Air(再循環空気)の割合を変化させた場合の汚染質濃度場についての構造評価も試みる。更に実験と同条件で数値解析を行い,Return Airが存在する場合の濃度場の線型重ね合わせによる規準化居住域濃度の予測結果と測定結果を比較し,HASS115に示された現場測定法の精度を検証する。

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© 2004 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
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