空気調和・衛生工学会 論文集
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二相・密閉型サーモサイフォンの低加振時における熱輸送特性に関する基礎的研究 : 低熱入力下において凝縮部が滴状凝縮の場合
白岩 寛之細川 力
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2006 年 31 巻 111 号 p. 19-27

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抄録

近年,省エネルギ,省資源の立場から高性能,高効率の熱交換器の開発が望まれている。この熱交換器の一種であるヒートパイプは,外部動力を必要とせず,閉じた系の中で作動,運転でき,僅かな熱源の温度差で比較的多量の熱輸送を行うことができる熱輸送デバイスである。したがって,ヒートパイプは熱エネルギ的にも,環境問題としても極めて有効であるといえる。このヒートパイプの地球上での利用を考え,重力により作動流体の還流を行う重力型ヒートパイプ,すなわちサーモサイフォンが開発された。サーモサイフォンの多くは静止型として利用され,また研究されているが,加速度場におけるサーモサイフォンの伝熱特性等の研究は見られない。そこで,本研究では二相・密閉型サーモサイフォンについて,サーモサイフォンの加速度場での利用を考え,凝縮部での蒸気の凝縮形態が滴状凝縮であるサーモサイフォンを重力方向に変位正弦加振した場合の伝熱特性についての実験を行う。その結果,加振によりサーモサイフォンの熱輸送能力は促進されることがわかった。

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© 2006 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
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