2006 年 31 巻 117 号 p. 29-36
猛暑が続くと電力需要が伸び、冷夏では減少する。逆に暖冬ではガス消費量が減少し、寒い冬には増大することが良く知られている。近年、電力各社の販売電力量は増加しているが、ピークデマンドはここ数年最大量の更新はない。本研究は、九州地方において、外気温の変動に伴う電力負荷量を定量化するために、福岡市及び熊本市の電力供給量と気温変動に関して詳細な分析を行った。また、福岡市及び熊本市の各電力供給エリアにおける建物延べ床面積のデータベースを基に、福岡市及び熊本市の電力供給量の気温感応度の原単位を算出した結果について報告する。