省エネルギー,省資源の立場から高性能,高効率の熱交換器の開発が望まれている。そこで,熱輸送に相変化現象を利用する高性能熱輸送デバイスとしてサーモサイフォンが注目されている。このサーモサイフォンの多くは静止型として利用され,また研究されているが,加速度場における伝熱特性等の研究はほとんど見られない。そこで,本研究では二相・密閉型サーモサイフォンについて,サーモサイフォンの加速度場での利用を考え,凝縮部での蒸気の凝縮形態が膜状凝縮であるサーモサイフォンを重力方向に変位正弦加振した場合の熱輸送特性についての検討を行う。その結果,加振によりサーモサイフォンの熱輸送能力は促進されることがわかった。