空気調和・衛生工学会 論文集
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熱源最適運転制御手法の研究 : PSO(Particle Swarm Optimization)手法による地域冷房プラントの最適運転制御手法の研究
前原 則保下田 吉之
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2014 年 39 巻 209 号 p. 1-11

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抄録

日本を含む世界各国の地域冷房プラントでは、補機を含めたシステム消費動力の削減のため、補機全てがインバータ化される事例も見られる。冷水ポンプを全てインバータ化した場合、各冷凍機の冷房負荷率は自由に設定できるので、冷凍機の性能特性にあった負荷分配を行うことにより地域冷房プラントの消費電力の削減が可能となる。また、冷却水ポンプ及び冷却塔ファンがインバータ化された場合、冷凍機動力だけでなくシステム全体の消費動力の最適運転条件を設定する必要が生じる。この場合、制御パラメータは、冷水ポンプ回転数、冷却水ポンプ回転数、冷却塔ファン回転数となり、多変数の最適条件を求める必要がでてくる。本研究では、補機をインバータ化した地域冷房プラントの実運転データを解析し、冷凍機及び冷却塔の動特性応答モデルを検討した。それらの応答モデル式を用いて熱源設備全体のシミュレーションモデルを構築しPSO (Particle Swam Optimization)手法を用いて地域冷房プラントの最適運転制御システムを行う手法について研究した。本手法により、地域冷房プラントにおける最適運用制御パラメータの決定が可能であることを確認した。

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© 2014 公益社団法人 空気調和・衛生工学会
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