2015 年 40 巻 225 号 p. 1-11
本研究は、業務用ビルの外気負荷と室内潜熱負荷の処理方法として、高効率ヒートポンプにより生成する高温冷水・低温温水及び空気式太陽熱集熱器により回収した熱エネルギーを熱源として活用することにより高効率化を図ったデシカント空調システムについて検討したものである。開発中の高効率ヒートポンプを見立てた高温冷水・低温温水と空気式太陽熱集熱器の回収熱を熱源とするデシカント空調機(試作機)を製作し、夏期の外気条件における消費エネルギーと外気処理熱量の実測直からデシカント空調システム全体のCOPを評価した。さらに、夏期の期間消費エネルギーを試算した結果、太陽熱利用による削減効果は13.6%となることが分かった。