特定建築物におけるCO2濃度の不適率増加は、換気不足と空気衛生環境の悪化に繋がるリスクを内在している。特定建築物は法的根拠から環境衛生が管理されているが、中小規模建築に関しては室内環境や衛生管理に関する情報が皆無の状態であり、その実態把握が急務となっている。 本研究では、中小規模建築を中心に全国42件のオフィス用建物に対する冷暖房期におけるCO2濃度を連続測定した結果を報告する。 結果、平均濃度で1000ppmを超える建物は、夏期36%、冬期33%であり、1回でも1000ppmを超えた建物は夏期67%、冬期69%であった。