鉱山地質
Print ISSN : 0026-5209
生野―明延鉱床区鉱化時期の再検討
石原 舜三柴田 賢
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1972 年 22 巻 111 号 p. 67-73

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抄録

近年に対立のみられる生野―明延鉱床区鉱化時期について,新第三紀鉱化作用の提唱から現在に至る研究史を概観し,問題点の指摘とその解決のためにK-Ar法による年代測定をおこなった.明延鉱床における鋸化後の岩脈は新第三紀鉱化作用の時期を示さず,また生野鉱床における弱鉱化を受けた鉱化前の岩脈の年齢測定からもそ
の鉱化作用が白亜紀後期~古第三紀の花崗岩質岩類に関係する可能性を暗示する.以上から生野―明延鉱床区の新第三紀鉱化作用が否定された.また生野鉱床における鉱化後デイサイト岩脈は角礫岩脈である可能性を指摘した.

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