歯科医学
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20年経過したHemisectionの臨床評価について
江頭 勝成川 公一藤井 弁次
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1991 年 54 巻 6 号 p. 527-530

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抄録

6∣^^-の近心根は再三の根管治療にもかかわらず治癒不全な根突病巣を有していたので, ヘミセクション後抜去した. 抜去された近心根は固定性架工義歯で修復した. 支台歯である5∣^^-はparallel pinオンレーで, 6∣^^-遠心根は全部鋳造冠で修復した. 20年後, 患者は5∣^^-に咬合痛を訴えて来院した. エックス線診査によって当該歯には歯根膜空隙の拡大が認められた.
ヘミセクションの臨床的成否の鍵は, 根分岐部における切断位置に大きく左右されることが判った. 切断位置は保存する根にできるだけ近く設定する必要がある。

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© 1991 大阪歯科学会
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