歯科医学
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自由細胞型腫瘍細胞(CTS細胞)にみられるがん原遺伝子の変異
有山 金一郎長澤 成明
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1999 年 62 巻 3 号 p. 143-151

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抄録

ラット自由細胞型腫瘍細胞の培養株であるCTS細胞と対照の正常ラット真皮線維芽細胞からフェノール:クロロホルムでDNAを抽出し,myc遺伝子群(c-myc,N-mycおよびL-myc),ras遺伝子群(H-rasおよびK-ras)およびc-erbB2遺伝子の再構成と増幅をサザンブロッティングとスロットブロッティングで検討した.サザンブロッティングのオートラジオグラムでは,CTS細胞のc-mys遺伝子およびc-erbB2遺伝子のバンドは,線維芽細胞由来のDNAのバンドとは異なった位置に検出された.しかし,他の遺伝子のバンドでは両細胞間に差は認められなかった.スロットブロッティングのオートラジオグラムでは,CTS細胞のc-myc遺伝子のバンドは正常細胞と同じであったが,その他の遺伝子のバンドは対照より薄く検出される傾向を示した.以上の結果から,CTS細胞の遺伝子はc-mysおよびc-erbB2遺伝子に変異が生じていることが明らかになった.

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© 1999 大阪歯科学会
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