色材協会誌
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研究論文
カチオン/アニオン界面活性剤混合系を利用したチタニア/界面活性剤複合粒子の調製とナノ構造制御
酒井 秀樹河野 浩輝萩原 英輝小倉 卓柴田 裕史酒井 健一大久保 貴広阿部 正彦
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2008 年 81 巻 9 号 p. 325-330

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抄録

カチオン界面活性剤とアニオン界面活性剤の混合水溶液中で形成されるナノサイズの分子集合体の存在下で酸化硫酸チタンの加水分解・重縮合反応を行うことにより, ナノサイズの規則的構造を有するチタニア/界面活性剤複合粒子を調製した。また, 界面活性剤の混合比を変化させることにより規則構造の間隔および形態制御を試みた。カチオン界面活性剤にセチルトリメチルアンモニウムブロミド (CTAB), アニオン界面活性剤にソディウムオクチルサルフェイト (SOS) を用いたところ, SOSの混合比が小さいときにはヘキサゴナル型の規則構造を有する粒子が得られ, 規則構造の周期はSOS混合比の増大とともに増加した。一方, ある混合比を超えるとラメラ型の規則構造へと変化し, 規則構造の周期は逆に減少することがわかった。また, アニオン界面活性剤としてSOSの替わりにソディウムドデシルサルフェイト (SDS) またはソディウムオクタノエート (SO) を用いた際にも同様の傾向が観測されたが, 規則構造周期の絶対値ならびに相変化組成は界面活性剤種により変化した。以上の結果より, カチオン/アニオン界面活性剤混合比の変化により規則的構造の周期および形態をオングストロームオーダーで精密に制御できることがわかった。

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© 2008 一般社団法人 色材協会
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