色材協会誌
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基礎塗装講座(第II講)
刷毛・ローラー基礎講座
菅野 洋幸
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2012 年 85 巻 2 号 p. 80-87

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抄録

ここ数年,日本の建築塗料が大きく変化した。水性塗料,溶剤塗料ともに「速乾化」,「省工程化」された塗料の市場での比率が高まった。これらの塗料の普及にともない,現場からの刷毛・ローラーに対するクレーム数は増える傾向にある。クレームは塗膜に関する内容,作業性に関する内容,塗装用具に関する内容とさまざまであるが,塗料と塗装塗料と塗装用具の相性に起因するクレームが全体の7割程度あると推測される。
このような内容のクレームは塗料や塗装用具が直接的な原因ではない。
いわば,塗料と塗装用具の相性に起因するクレームは,使用している刷毛・ローラーを塗料にあったものに変えることで解決できる。このようなクレームは専門の技術者をクレーム先に呼ばなくても,担当の塗料メーカーや塗装用具メーカーの営業マン自身で処理することが可能である。
最近の建築塗料にあった新しい刷毛・ローラーの傾向を最新のファイバーに触れながら簡潔にまとめた。

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© 2012 一般社団法人 色材協会
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