色材協会誌
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基礎塗装講座(第III講)
エアスプレーおよびエアレススプレー塗装
森田 信義
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2012 年 85 巻 3 号 p. 122-129

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抄録

スプレー塗装において塗料は,変形と分裂のプロセスを経て細かい粒子となる。エアスプレーでは高速空気流が,エアレススプレーでは大気空気が,エアエアレススプレーでは大気空気に加え噴射空気流が塗料に作用して変形と分裂を促している。塗料はいずれも長い細紐形状に変形したのち分裂して微粒化するが,塗料において液糸が長く伸びるのはおもに塗料の高い粘性による。工業塗装で広く用いられはじめている高意匠性塗料・塗装の課題である塗面に発生するムラは,部分的に塗着粘度が低いことにより発生し,スプレー塗装において良好な塗面を形成するには塗料粒子塗着粘度を塗面全体および局所的に適切な値に管理・制御することが最も重要な事項である。

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© 2012 一般社団法人 色材協会
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