色材協会誌
Online ISSN : 1883-2199
Print ISSN : 0010-180X
ISSN-L : 0010-180X
アルキルベンゼン樹脂塗料について
吉岡 浩高橋 義夫金子 剛
著者情報
ジャーナル フリー

1962 年 35 巻 10 号 p. 427-432

詳細
抄録
トリメチルベンゼンを主成分とするアルキルベンゼンとホルムアルデヒドの縮合物を変性剤で硬化させたアルキルベンゼン樹脂を乾性油と配合して油性ワニスをつくり, その絶縁ワニスとしての特性を100%油溶性アルキルフェノール樹脂を用いたサーモセットワニスと比較した。その結果本実験で試作したアルキルベンゼン樹脂ワニスは乾燥性, 電気絶縁性, 耐薬品性, 耐熱性等の点で一般のサーモセットワニスと同程度の性能を示すことを認めた。
しかしながらこの系統の樹脂はアルキルベンゼンの種類, 最初の縮合物の分子構造と分子量および後縮合に用いるフエノール類の種類と配合量によって性質が非常に異なるので, 絶縁ワニスにもっとも適したものを得るためにはさらに多種類の異なった樹脂について検討する必要があるものと思われる。
著者関連情報
© 一般社団法人 色材協会
次の記事
feedback
Top